- インビザライン
2023.10.13
インビザラインの費用相場と内訳について|分割払い・保険適用・高くならない方法を紹介
本記事では、インビザラインの費用相場について説明しております。費用に関するそのほかの情報もあわせて説明していますので、ぜひ参考にしてください。
【本記事の要点】
- インビザラインの費用相場は40万~130万程
- 部分矯正、全体矯正によって費用相場は変わる
- 適正金額から高くならないようにするための方法がある
- 医療費控除を受けることで還付金が貰える
- インビザラインは分割払いが可能
インビザラインの費用相場まとめ
インビザラインの費用相場は40~130万円程度です。インビザラインにはいくつかの種類があるため、費用に差があります。適応症例や治療範囲によって選択出来るインビザラインの種類が限られます。
種類 | 治療範囲 | 適応症例 | 最大枚数 | 費用相場 | 治療期間 |
インビザライン モデレート | 全体矯正 | 中度の不正歯列 | 26枚 | 80万円~ | 1年程度 |
インビザライン コンプリヘンシブ | 全体矯正 | 重度の不正歯列 | 99枚 | 80~130万 | 1年半〜3年程度 |
インビザライン Go | 部分矯正 | 前歯部の不正歯列 | 20枚 | 35万円~ | 最大7ヶ月 |
インビザライン ライト(※) | 部分矯正 | 軽度の不正歯列 | 14枚 | 45万円~ | 最大5ヶ月 |
インビザライン エクスプレス | 部分矯正 | インビザライン ライトのより軽度な不正歯列 | 7枚 | 40万円~ | 3〜4ヶ月 |
どのインビザラインが適しているのかは、医師の判断や医院が各インビザラインに対応しているかどうかによって決まります。
症例でみるインビザラインの費用例
当院のインビザラインの症例を元に費用例を紹介いたします。
症例1:1,100,000円(歯列矯正)
主訴 | 上の前歯の歯並び気になる |
年齢・性別 | 23歳 女性 |
診断 | 叢生、開咬 |
治療期間 | 2年11ヶ月 |
抜歯/非抜歯 部位 | 非抜歯 |
治療内容 | インビザライン矯正 |
治療の主なリスク・副作用 | 歯列矯正中の歯の移動に伴う痛み、歯根吸収、虫歯などが起こることがあります |
治療費用(自由診療) | 110万円(歯列矯正) |
治療前
治療後
症例2:1,100,000円(歯列矯正)+380,000円セラミック修復)
主訴 | 右上前歯が内に入っているのが気になる。 |
年齢・性別 | 53歳 女性 |
断診 | 叢生 |
治療期間 | 1年5ヶ月 |
抜歯/非抜歯 部位 | 非抜歯 |
治療内容 | インビザライン矯正、セラミック修復 |
治療の主なリスク・副作用 | 歯列矯正中の歯の移動に伴う痛み、歯根吸収、虫歯などが起こることがあります |
治療費用(自由診療) | 110万円(歯列矯正) 38万(自由診療) |
治療前
治療後
症例3:1,100,000円(歯列矯正)
主訴 | 前歯と八重歯の歯並び気になっている。矯正したい。 |
年齢・性別 | 22歳 女性 |
診断 | 叢生 |
治療期間 | 2年 |
抜歯/非抜歯 部位 | 非抜歯 |
治療内容 | インビザライン矯正 |
治療の主なリスク・副作用 | 歯列矯正中の歯の移動に伴う痛み、歯根吸収、虫歯などが起こることがあります |
治療費用(自由診療) | 110万円(歯列矯正) |
治療前
治療後
インビザラインの費用の内訳について
インビザラインの費用の内訳は次の通りです。
- カウンセリング費用 0~20,000円
- 精密検査費用 30,000~100,0000円
- 矯正装置費用 400,000~1,30,000円
- 矯正調整費用 3,000~8,000円
- 抜歯費用 5,000~10,000円
- 保定装置費用 30,0000~60,000円
- 保定期間中の診察費用 3,000~8,000円
医院によって費用は異なるため、あくまでも参考程度にご覧ください。
カウンセリング費用
カウンセリングでは、患者様の歯並びの状態を機器や目視で確認し、簡単な治療のシミュレーションを行います。カウンセリング費用は5,000円~20,000円程度です。
カウンセリングは無料という歯科医院もありますが、カウンセリング内容が異なることもあるので、覚えておきましょう。この時に矯正治療のメリット・デメリット、具体的な費用、矯正期間など不明点があれば、確認してください。
精密検査費用
治療を開始する前に、レントゲン撮影やお口の詳しい検査、3D光学スキャナーによる歯型取りなどの精密検査を行います。精密検査費用は30,000~100,0000円程度です。
矯正装置費用
インビザライン治療の主な費用を占めるのが、矯正装置の費用です。部分矯正は400,000円~、全体矯正は800,000円~です。患者様の歯並びの状態によってマウスピースの枚数や治療期間も異なるため、矯正装置の費用を知りたい場合は、近くの歯科医院へ相談してみましょう。
矯正調整費用
インビザライン矯正では、調整日という1~3か月に1度通院する日が設けられています。マウスピースの適合の確認、IRPの施術(歯を並べる隙間を確保するための施術)、アタッチメント装着や取り外す処置、トラブルの有無の確認などを行います。1回につき程度の矯正調整費用3,000~8,000円がかかります。
抜歯費用
歯を大きく移動する必要がある場合、抜歯を行わなければならないケースがあります。保険が適用されることもありますが、自費治療の場合、5,000円~10,000円程度かかります。
保定装置費用
矯正治療終了後、歯並びが元の状態に戻らないようにするために、保定装置を装着していただきます。30,0000~60,000円程度の保定装置費用がかかります。
保定期間中の診察費用
保定期間中は定期的に通院していただき、診察を行うため、1回につき3,000~8,000円程度の診察費用がかかります。
インビザラインの費用がなるべく高くならないための方法
インビザラインの費用がなるべく高くならないためには、次のような方法があります。
- インビザライン専門医院での治療を受ける
- 部分矯正を検討する
- トータルフィー制の歯科医院を選ぶ
- 装着時間を守り、予定通りに治療を完了する
- 確定申告で医療費控除を受ける
- 高額医療費制度の利用(保険適用の場合のみ)
「治療費用を適正金額から安くする方法」ではなく、「適正金額から高くしないための方法」を主に説明いたします。
インビザライン専門医院での治療を受ける
インビザライン専門医院では、追加費用がかかりにくいという特徴があります。追加費用がかかってしまう主な理由は、「型取りからのやり直し」「治療の延長」です。「型取りからのやり直し」「治療の延長」が起きる原因として、医師の経験不足や技術不足などが挙げられます。
インビザライン専門医院では、歯並び改善のために日々働いているため、経験豊富であり、多くの症例データから正確な治療計画を立てることが可能です。そのため、追加費用がかかりにくくなっています。
部分矯正を検討する
患者様の歯並びの状態にもよりますが、前歯だけなどを矯正したい場合は、部分矯正を検討しましょう。ただし、医師の判断の基、部分矯正が可能かどうかが決まります。
歯並びの乱れが比較的軽度の方に限るため、必ずしも部分矯正ができるとは限らないことを覚えておきましょう。
トータルフィー制の歯科医院を選ぶ
「トータルフィー制」とは、矯正治療にかかる費用の全額が最初に提示され、その費用を治療前に全額支払う制度のことです。反対に処置にかかる費用をその都度支払う制度を「処置別支払い制」といいます。
処置別支払い制では、一括で全額支払わなくても良いというメリットもありますが、調整回数や通院回数が多く、治療期間が長くなるほど、費用が高くなっていくデメリットがあります。
そのため、事前にトータルの費用を提示してもらい、その金額を支払っておくことで、基本的にはそれ以上の費用がかかることはなくなります。
装着時間を守り、予定通りに治療を完了する
インビザライン矯正では、治療計画よりも歯の動きがズレてしまった場合、マウスピースを追加しなければならないことがあります。これを「リファインメント」といいます。
リファインメントには追加費用が発生し、場合によっては5,000~20,000円/1回以上がかかります。リファインメントによる追加費用を防ぐためには、患者様にマウスピースの装着時間を守っていただく必要があります。
装着時間が守られないと、歯の動きが計画通りにならないため、リファインメントを行う可能性が高くなります。
確定申告で医療費控除を受ける
医療費控除とは、家計を共にする家族と申請者本人の1年間(1月1日~12月31日)に支払った医療費が10万円以上、もしくは総所得の5%を超えた場合、支払った税金の一部が還付金として戻ってくる制度です。
インビザラインの費用は、「咀嚼改善など機能回復が主な目的」であれば、医療費控除の対象となる可能性が高いです。例えば、課税総所得金額が500万円の人が100万円のインビザラインを受けた場合、約18万円は還付金として戻ってくるため、実質、82万円で矯正が出来たということになります。
一方、審美目的の場合は医療費控除の対象外になるため、注意しましょう。
高額医療費制度の利用(保険適用の場合のみ)
高額医療費制度とは、月初めから月末までにかかった医療費の自己負担額が高額になった際、年齢および所得状況等により設定される自己負担額を超えた分を、後から払い戻す制度です。
基本的にインビザラインは保険適用外ですが、次のような条件が当てはまる場合、保険が適用され、高額利用費制度を利用することが可能です。ただし、保険適用になるケースは非常に稀であることをご理解ください。
- 顎の外科手術を要する顎変形症の治療
- 前歯3歯以上の永久歯萌出不全(えいきゅうしほうしゅつふぜん)に起因した咬合異常
- 厚生労働大臣が定める疾患に付随する歯列不正
厚生労働大臣が定める疾患とは、次の通りです。
- 唇顎口蓋裂
- ゴールデンハー症候群(鰓弓異常症を含む。)
- 鎖骨頭蓋骨異形成
- トリーチャ・コリンズ症候群
- ピエール・ロバン症候群
- ダウン症候群
- ラッセル・シルバー症候群
- ターナー症候群
- ベックウィズ・ウイーデマン症候群
- 顔面半側萎縮症
- 先天性ミオパチー
- 筋ジストロフィー
- 脊髄性筋委縮症
- 顔面半側肥大症
- エリス・ヴァンクレベルド症候群
- 軟骨形成不全症
- 外胚葉異形成症
- 神経線維腫症
- 基底細胞母斑症候群
- ヌーナン症候群
- マルファン症候群
- プラダー・ウィリー症候群
- 顔面裂
- 大理石骨病
- 色素失調症
- 口腔・顔面・指趾症候群
- メビウス症候群
- 歌舞伎症候群
- クリッペル・トレノネー・ウェーバー症候群
- ウイリアムズ症候群
- ビンダー症候群
- スティックラー症候群
- 小舌症
- 頭蓋骨癒合症(クルーゾン症候群、尖頭合指症を含む。)
- 骨形成不全症
- フリーマン・シェルドン症候群
- ルビンスタイン・ティビ症候群
- 染色体欠失症候群
- ラーセン症候群
- 濃化異骨症
- 6歯以上の先天性部分(性)無歯症
- CHARGE症候群
- マーシャル症候群
- 成長ホルモン分泌不全性低身長症
- ポリエックス症候群
- リング18 症候群
- リンパ管腫
- 全前脳胞症
- クラインフェルター症候群
- 偽性低アルドステロン症
- ソトス症候群
- グリコサミノグリカン代謝障害(ムコ多糖症)
- その他顎・口腔の先天異常
また、厚生労働省の認可を受けた専門の医療機関による診断がなければ、保険診療の対象とはなりませんので、治療できる医院も限られます。
インビザラインの費用の一括払いが難しい場合は分割払いがおすすめ
一括払いが難しいという方は、分割払いを選択することで金銭的に余裕がない人でも治療を受けていただくことも可能です。
歯科矯正治療に限定したローンである「デンタルローン」を利用できる医院も多く、「治療費用+分割手数料」を月々支払っていただくことで、インビザラインを受けていただけます。その他にも各種クレジットカードでの支払いができる場合も、分割払いが可能です。
分割手数料がかかるため、トータルの費用は一括よりも高くなりますが、「今すぐに治療を受けたいが、一括での支払いはできない」という方におすすめです。
まとめ
最後にもう一度、インビザラインの費用相場を掲載いたします。
種類 | 治療範囲 | 適応症例 | 最大枚数 | 費用相場 | 治療期間 |
インビザライン | 全体矯正 | 中度の不正 | 26枚 | 80万円~ | 1年程度 |
デレート | 歯列 | ||||
インビザライン コンプリヘンシブ | 全体矯正 | 重度の不正歯列 | 99枚 | 80~130万 | 1年半〜3年程度 |
インビザライン Go | 部分矯正 | 前歯部の不正歯列 | 20枚 | 35万円~ | 最大7ヶ月 |
インビザライン ライト(※) | 部分矯正 | 軽度の不正歯列 | 14枚 | 45万円~ | 最大5ヶ月 |
インビザライン エクスプレス | 部分矯正 | インビザライン ライトのより軽度な不正歯列 | 7枚 | 40万円~ | 3〜4ヶ月 |
インビザラインによる歯列矯正費用は決して安いものではありません。ただ、歯は一生もので、日々の生活の満足度を上げるためにも歯列矯正は非常に大切です。
費用が高すぎるという理由で諦めるのはもったいないため、分割払いもぜひ検討してみてください。永井歯科・矯正歯科では、インビザラインによる矯正治療やデンタルローンを行っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。